失恋47日目
昨日,今日,これまでの45日間と異なり,久々に自由な気持ちになった.
苦しんでいないときの自分が少し顔を出した感覚だった.
会社の人と一緒に昼食を買いに外出し,歩いているときに普通に話ができた.
買って帰ったところで会議がすぐ始まることをリマインドされ,買いたてほかほかのご飯が,,と冗談交じりに悲しい顔をしてみたり,
会議が終わって食べていたらご飯はどう?と聞かれて,それにまたちゃんと返事ができたり.
仕事も集中してできている.
新しいことを始めたので,わからないことだらけではまっていたところからやっと解決策が見つかって嬉しくなったり.
同僚が誘ってくれたボルダリングのために靴を見に行ったらちょうどそのお店に一足残っていた靴がサイズぴったりなうえ,ファイナルセールで大幅に安く買えたり.
偶然立ち寄ったお店で,別の同僚が探してそうな物を見つけて写真にとってシェアしたり.
夜,家にいるときは,「失恋」というワードで検索しなくなった代わりに「日本食レストラン」「○○ レシピ」とか食欲が出てきたことがわかる検索をしていたり.
カーシェアサービスに登録したらIDが発行されたので,早速使ってみたり.
会社の人にその話をしてみたり.
少しだけ,気持ちが外に向き始めたのかなと感じた.
とはいえ,まだ朝晩,家では後悔したり,涙が出たり,寂しくなったり,話したくなったり,完全に復活したわけではないのだけど.
失恋27日目
今日は少しだけこれまでと違う気持ちになっていた.
昨日,会社のひとりが2週間前に婚約したと聞いたのである.
忙しくなったといいつつ嬉しそうな姿を見て,うまくいく関係というのはきっと3ヶ月前のわたしのような気持ちになったりしないのだろうと何かを悟ったのだった.
加えて,自分の根底にある問題(愛着障害,境界性パーソナリティ障害またはそれに近いものがあると今回の件で気づいた)について調べる,読む,見るなどを始め,少しだけ,相手から気が逸れる時間が増えたのもあるかもしれないと思っている.
しかしやはりふとした時に後悔が浮かんでくることもあり,少しだけ涙する時間もまだある.
*****
(前回の続き)
4月のその事件が起きてからというもの,私が負の感情に取り込まれているときに電話などをすると,相手にも負の感情が伝染してしまい結局どちらも動揺の渦に飲み込まれてしまうようになった.
相手は人に話して発散するタイプではないようで,わたしに泣いて電話してきたことはなかったのに.
いつも相手は自分が落ち着いて考えられる時間を選んで長文で励ましや優しい言葉をかけてくれていたし,欠かさず「おはよう,今日はどう?」と聞いてくれていたのに.
更に追い打ちをかけるようにコロナ状況が悪化した4月後半から5月前半,相手家族が誰かが出かけることに不安(以上に恐怖)を感じるようになったそうで,さらに会うチャンスは減っていった.
今週は何が何でも会いに行く,という言葉も虚しく散っていった.
少し状況が落ち着き,相手がバイクを整備し自由を手に入れると,私の会いたい病がまた顔を出し始めた.
近くにいたのに会えなかった寂しさと,数週間先には都市Aに戻ってしまう寂しさが掛合わさって不安で仕方なくなった.
会えるうちにたくさん会いたかった想いが悪い方に作用して,雨が降ってバイクに乗れない,すごく疲れて寝ていたなど,会う予定だった日に会えないことが物凄くストレスになった.
泣いたり怒ったり,感情を子供のように思ったままにぶつけるようになってしまっていた.
それでも相手は必ず朝には,ごめん,おはよう,今日がいい日になりますように,といったメッセージを送ってくれていた.
もともとメッセージ不精だったのに,きっと私のために相当頑張ってくれていたんだと思う.
そんな5月後半,相手の両親が実家に帰った週があり,その期間は毎日会えるようになった.
実は,会おうとしない理由の一つが,両親に秘密にしていたからだった.
家に招かれて挨拶もしたことはあるが,学校で出会ったよい友だち,という体だったのである.
さて,一緒の空間にいるとそれまでのことが嘘のように,まるでお姫様のように扱ってくれた.
毎日会える嬉しさと相まって,この上なく幸せだった.
私も都市Aで仕事を見つけていれば,一緒に生活できれば,きっとこんなふうに幸せが続くんだろうと思った.
その頃,会社の同僚が一ヶ月間他の都市にいる彼女と過ごすためにリモートワークをしていたこともあり,いつか自分も同じことができるのでは,と勝手な未来を想像していた.
しかしこの間も,「遠距離」というワードはふたりの間でもやもやと霧のように漂っていた.
(続く,かも)
失恋26日目
友人に勧められたので,書いてみようと思う.
タイトルにあるとおり,最近失恋した.
1年半ほど付き合っていた人から別れを告げられた.
未だにいろんな気持ちがジェットコースターのように朝から晩までときには夢のなかでも駆け巡る.
つらい,悲しい,苦しい,情けない,寂しい,また会いたい,話したい,楽しかった,嬉しかった,幸せだった,でも辛かった,そして後悔.
後悔が一番つらい.
あのとき私がこうしなければ,わがままを言わなければ,相手の気持ちをわかってあげられていたら,もっと自立してどんと構えていられれば,依存しなければ,相手が全部という状態にならなければ,スマホかパソコン越しに話すだけで満足していれば..
*****
海外のとある都市Aに留学したときに出会った.
コロナの煽りを受けた休校や私の一時帰国など,振り返ると,もともと付き合ってる期間の半分は遠距離だった.
私がなんとか仕事を見つけられて,戻ってきた先は都市Aから数百キロ離れた都市Bだった.
もともと,近い将来一緒に住みたいと話していたのだが.
相手は卒業後に都市Aで働くことがほぼ決まっていたし,職種的に競争力のない都市Bで職を探すつもりはさらさらないことは知っていた.
相手はこれからいろんなことに挑戦したい.
海外も視野に入れているみたいだった.
私は,ビザのこともあり,優しく協力的な雰囲気の会社というのもあり,都市Bで見つけた仕事をしばらく続けるかなと思っていた.
都市Aでの仕事も探してはみたが,様々なリスクを取ることに躊躇してしまったのである.
遠距離の間は毎日パソコン越しに何時間も他愛もない話をしていた.
それで十分楽しかったけど,この先のことは自分も正直不安に思っていた.
実は相手は,春に学校を卒業したあと,就職先を見つけるまで都市Bにある実家に帰ってきていた.
毎週会えるんじゃないかとすごくワクワクしたのを覚えている.
しかし現実はそう甘くはなかった.
ちょうどその頃,様々なことがあり私は過度のストレスに押しつぶされそうになっていた.
とにかく話を聞いてほしくなった.
電話越しに泣くことが続いた.
ただ側で話を聞いてほしいと言った.
ある週末,会いに行くと言われたので嬉しくなってずっと待っていたけど,その日,来てくれることはなかった.
その夜聞くと,自分は大丈夫に見えるかもしれないけどこの先の将来のことで頭が一杯でかなりの不安を抱えているとのことだった.
脳内の暴走から逃れるために寝たり,他のことをしたりしたようだった.
約束を破ってしまうのが問題なのは十分自覚していて人を傷つけるというのわかっているのだけど,どうしても不安が勝ってしまってできないときがある,わかってほしいとのことだった.
このとき,私にはこの言葉が届いていなかったように思う.
大丈夫?何が心配なの?話聞こうか?と言うことができず,自分のことで一杯一杯だった.
一旦,自分も冷静になってこれは依存かもしれないと気づいて冷静になったものの,趣味に没頭している様子に相手が実家での日常をただ楽しんでいるように見え,次の日に電話やメッセージで責めてしまった.
これは相当相手を怒らせてしまったようだった.
きっとこの4月前半が終わりの始まりだったように思う.
(続く,かも)